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「世界史を語ること」「お金持ちや大富豪であるお金に精通した方々を語ること」
それはユダヤ人だ。しかし、なぜ彼らが取り上げられるのだろう。
ローマ帝国や大英帝国のように強力な大国をつくって世界経済を支配したというような時期は全くない。
彼らは長い間、国家を持たない放浪の民だった。
しかし、巧みで洗練されたプロの金融スキーム、ビジネススキームを用いたりビジネスモデルを組むことで
世界中の国々の経済中枢に携わってきたエリートビジネスマンとも言える方々なのだ。
世界史に登場するような経済大国の裏には１００％と言っても過言ではないほどユダヤ人の存在がある。
今の銀行発祥とされるロスチャイルドもユダヤ人だ。
そして文化や思想ではユダヤ教の聖典である旧約聖書はキリスト教、イスラム教の原典なのだ。
イコール、今でも多大な影響を与え続けているということになる。
彼らは遊牧をしていたのちにエジプトで奴隷にされた。
そこから脱出し、イスラエル王国を建設し紅海貿易などで富が集まった。
その後はイスラエル王国とユダ王国に分裂したのちに滅ぼされるのだがユダ王国のユダヤ民族は奴隷として連れ去られることで
滅亡を免れたのだ。この時期から放浪の民となっていく。そして金貸業を営んでいたとされる。
そしてパレスチナへ帰還したあとはエルサレム神殿を再建し、ユダヤ教を整えた。
その後、ユダヤ人の中から新しい思想を唱える若者が登場した。それがイエス・キリストだ。
ユダヤ人は国の問題によってまた国を持たない民族となる。
彼らの特有でもある金儲け・上手に金を稼ぐうまさというのはユダヤ商法として語られることもあった。
放浪することで各地域の情報をたくさん持っていたことは関係している。
世界各地に同朋ががいるからネットワークをつくりやすく、この世界的コミュニティーであるネットワークが
最大の武器となっている。
もう一つの武器として一つの国に定住しない・母国がないということはあらゆる国を客観的に眺められるという利点があり、
「鷹の目と虫の目」が自然に身についたとされる。
インドの計算方法をヨーロッパに紹介し、アラビア数字を東洋、西洋にも普及させたのはユダヤ人だといわれている。
またコーヒー、たばこをヨーロッパに広めたのもユダヤ商人だった。
ヨーロッパに行くとカフェなどで立ち飲みコーヒーと座って飲む席では金額が違う。
日本では考えられないようなmoneypriceを今でも感じることが出来る。そんな非日常を海外に出かけることで感性を磨くことは現在でも出来る。もちろん、日本でも地域によって生活や文化・商慣習などの違いも極めてアンテナの感度を上げていくことに役立つ。
話が脱線したが、世界金融取引システム開発においてユダヤ人は大きな役割を果たしている。
太古から金融業、金貸業に従事ていたからこそだ。
記録に残っている世界最古の貸金会社をご存知だろうか？
「ムラシュ商会」だ。ここには７０人のユダヤ人が出資者として名を連ねている。
そして古代から両替、為替という分野にも力を発揮していた。
為替というのは高度な金融技術が必要とされるので現代でも金融のカナメとなる。
ユダヤ人は１年に年収の１割程度を教会に収めなければならなかったのだ。
何が言いたいのかというと、各地の多種多様な貨幣が持ち込まれることになったのだ。
これらを機能させるには両替が必然的に必要になったのだ。
両替というのは大きな利益をうむ「事業」なのだ。
為替相場などがない当時では、両替は業者の言いなり。
当時のユダヤ教のルールでは国内で利子をつけてお金を貸すことは禁止されていたが諸外国の人々に対しては黙認されていた。
金貸が副業でもあったのだ。そうして、知識と莫大な富を得るものやセレブがどんどん生まれていった。
ユダヤ人が金を稼ぐことがうまいのは、ユダヤ教に「お金を道具と考え、お金そのものを汚いとは思わない」という考え方がある。
「富は要塞であり、貧苦は廃墟である。」「金は悪ではなく、呪いでもない。金は人を祝福するものである。」
「人を傷つけるものが３つある。悩み、諍い、空の財布。そのうち空の財布がもっとも人を傷つける。」
これだけの言葉を受け取ると金儲けを積極的におすすめしているように思える。
土地を持たないユダヤ人にとって、お金こそが命をつなぐ道具でもある。
そんな彼らから日本人が学ぶべきところはマネーリテラシーやビジネスモデルを構築する。
クリエイティブで柔軟な考え方を持ち、ビジネスマンとしてでも良いし、起業家・経営者・オーナー・個人事業主でも良いし、
為替や株式投資・クレジットカードや資産運用など様々なことで「自分でお金を稼ぐ」といった「稼ぐ力」を身につけようとする考え方が大切だ。
お金を稼ぐ方法、簡単に楽して稼ぐ方法、副業などを見つけようとすることに注力するのも良いが
それよりも大切なマインドとしては「打ち捨てられたものに価値を見出す能力を磨く」ことがお金持ちへの近道だと知るべきだろう。
中国が金融先進国
中国を統一したのは秦の始皇帝。
秦の勝利で見過ごされがちな経済的要因がある。
それは「通貨の統一」だ。
当時の中国では、すでに貨幣の鋳造は行われていたが様々な勢力があったため勝手に鋳造していたため、
形状も勝ちもバラバラで非常に使いにくかった。
だが、秦は形状と価値が統一された「半両銭」を鋳造し、領民に使用を強制した。
それと同時に、他国の貨幣を持ち込んだり、使用することを禁じた。
戦国時代の中国では唯一、秦だけが行っていたのだ。
貨幣が統一されれば、流通が促進され、都市が発展する。
政府にとっても徴税や軍備が格段にやりやすくなるし、増収になる。
半両銭は円形のコインで真ん中に四角い穴があいている。
これは紐を通して持ち運びができるようにするための工夫である。
この形態はヨーロッパや中東にはない。
アジア圏の国々は、中国の銭を真似て作っていった。もちろん、日本も影響を受けている。
古代中国が優れていたところは、鉄鉱石を溶かして鋳型に流し込んで鉄製品をつくる「鋳造」が行われていたこと。
中国以外の古代世界では鉄鉱石を半溶状にし、ハンマーで叩いて鉄製品をつくる「鍛造」という方法しか開発されていなかったからだ。この鍛造は大量生産が可能だが、鉄鉱石を溶かす溶鉱炉が必要となるため高い技術力が求められた。
ヨーロッパで鉄の鋳造ができるようになったのは、１４世紀くらいのことであり、中国は千数百年も進んでいたということになる。
このような金属加工技術があったため、中国では貨幣を大量生産することができたのだ。
さらに世界で最初の為替銀行をつくった。
古代中国ではすでに為替手形が使用されていた。
当時は銅銭が主要な通貨だったが商品代金を銅銭で支払うとなるとその運搬が大変だった。
そのため、為替業務を行う民間業者が出てきたのだ。
長安・洛陽などの大都市商人が地方から商品を買い付ける場合、まず為替業者のところに行って銅銭を預けて、預り証を発行してもらう。この預り証を地方から送られてきた商品の代金として地方の商人に送る。地方の商人は、自分の町で為替業者のところに預り証を持っていけば銅銭を払ってもらえるのだ。為替業者同士は提携している。
これは現在の為替銀行の仕組みとほぼ変わらない。
そしてこの飛銭というシステムは民間業者から官営となった。つまりは、国営の為替銀行と言って良いだろう。
紙幣が初めて作られたのも中国だというのを知っているだろうか？
「交子」と呼ばれ、世界中でつくられるようになった紙幣とほとんど変わらない仕組みを持っていた。
もちろん、なぜこのようなものが生まれたのかは理由がある。
中国の四川地域は商業が発展していたが通貨は「鉄銭」を使用していた。
当時は戦争に備えて軍費調達のため、鉄銭を鋳造していた。
これを四川地方で銅銭と等価の使用を強制した。
重い鉄銭を預かる「交子舗」という金融業者が現れた。
この仕組みは鉄銭を客から預かり、預かり証を発行する。
客はその預かり証を「交子舗」に持っていけば、いつでも鉄銭を受け取ることができる。
この預かり証は鉄銭と同じ価値を持つため、通貨の代わりとして用いられるようになった。
この預かり証を「交子」と呼んだ。
四川地域では印刷技術も発達していたからこそ実現できた。
それを見た政府が公的な「交子」を発行することにし、これを「官交子」と呼ばれた。
これが世界で最初の政府による紙幣の発行だ。
仕組みとして３年の発行額を１２５万貫とし、準備の鉄銭は３６万貫とした。
つまり、３６万貫の鉄銭を準備することによって、８９万貫を上乗せして紙幣を発行したのだ。
この上乗せ発行分は政府の収入ということになる。このシステムはイングランド銀行が保有している金の引換券として
通貨を発行したのと同じようなものである。
イングランド銀行は、金を一定量保有し、保有している金以上に通貨を発行した。
金の引換券を手にした人は、その券で金を引き換えにくるのではなく、その多くは通貨として利用する。
そのため保有している金以上に引換券を発行しても金が枯渇することはない。
その仕組みを利用していたのがイングランド銀行であり、これは近代銀行の成り立ちでもある。それと同じ仕組みを
はるか昔に開発していた。
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